パーソナライズ(個客体験)で大切な3つのポイント

伊堂寺義則こんにちは、クチコミデザインの伊堂寺義則です。

昨年からの引き続きで、今年に入ってからもオンライン化のお問合わせがあり、その対応やコンサルティングをやっている。

先日も新しいお客さまから長期案件のご依頼が入ったけど、ボク自身が現在進行中のお客さまの案件で手いっぱいなので、春まで待っていただいている状況。

お問合わせには丁寧に対応しているけど、そこからの成約はかなり高くて、ここ最近は100%決まっている。その秘密はパーソナライズ(個客体験)なんだけど、今回はそのやりとりの一部をシェアするね。「たくさん売りたい」「売上を上げたい」と思っている人ほど、読んでほしい。

「このままでは、理想のゴールになかなかたどり着けない」ということだけは感覚的に分かっていました

年始にお問合わせいただいた如月さん(仮名)は、ボクが外部講演したときに受講された方で、コンテンツビジネスをされている方。2年ぶりのコンタクトだったんだけど、こんなメッセージをいただいたのがスタート。個人的な詳細は省いているけどエッセンスをシェアするね。

如月さん
ご相談があるのですが、2021年、私もオンライン化をスタートしたいなと考えています。そのために、伊堂寺先生からご教授いただきたいと思っているのですが、私が受講できるセミナーや講座などはありますでしょうか?
伊堂寺
オンライン化も人によって希望が違うので、オープンに一般参加できるものはやってないんです。まずは、如月さんのオンライン化のご希望を教えてもらえるとボクも具体的にお答えできます。

●「どういう風にオンライン化したいと考えていますか?」→ 如月さんの希望、今考えているアイデア、理想など

●「オンライン化で苦労していることは何ですか?」→ 詰まっているところ、苦手なこと、進んでないこと、わからないことなど

今の時点で思うこと・感じることを自由に書いてもらって、教えてもらえると助かります。できるだけたくさん、具体的に書いてもらえるほど、ボクも具体的にお答えすることができます。如月さんのご要望にお応えできることを考えていきたいと思っています。お返事お待ちしています。

この後、如月さんの具体的な希望や苦労の部分を教えていただいて、それにお答えした。その後にいただいたメッセージ。

如月さん
私のつたない文章でやりたいこと、苦労していることを、読み取っていただけてとても嬉しく思います。丸一日も考えていただいて本当にありがとうございます。

率直な感想としては当たり前なのですが、やはりプロは全然違う・・・。相談してよかったです。

オンライン化に向けて、やるべきことだけでなく、使うシステムまで具体的に示していただけて目の前と未来が明るくなりました。感謝いたします。

今の私は手探り状態で「このままでは、理想のゴールになかなかたどり着けない」ということだけは感覚的に分かっていましたので・・・。もやもやから抜け出せました。

(略)

自分のビジネスの流れから見ても、時代の流れからしても、今、ステージを変えるタイミングだと思っています。

そのために「もっとコンサルティングを受けて詳しく聞きたい」「より私にピッタリな具合的な提案を考えてほしい」と思いましたので、ぜひとも90分のコンサルティングを受けさせてください。よろしくお願いします。

この後のコンサルティングで、如月さんからすぐにでもオンライン化をスタートさせたいというお返事をもらったんだけど、冒頭でお伝えした通り、今はボクの手が空かないので春まで待ってもらっている状況なんだよね。

Kakizome 2021

パーソナライズ(個客体験)で大切な3つのポイント

お問合わせにお答えするするというのは、パーソナライズ(個客体験)なことだけど、そこでボクが大切にしていることが大きく3つある。

1. お客さんの「希望や理想」と「苦労や問題」の2つをしっかり共有すること

まず、一概にオンライン化と言っても、そのお客さんの目指すゴールによって、何に?どう取り組むのか?が違ってくる。まずはここをしっかり確認して共有すること。ここでボクたち受け手の大事なことは、お客さんの感情もしっかり共有すること。

如月さんは「このままではダメだとわかっているけど、何から?・・・どういう順番で?・・・どう始めたらいいのか?・・・わからないんです・・・」という言葉の表現だったけど、そういった気持ちもしっかり汲んであげること。

ボクのところに届くお問合わせでは、これがイチバン多いんだけど、それが一般的だし、当たり前だと思う。そういったときはボクなりの視点で、その方の希望にマッチしたオンライン化の進む道をお伝えするようにしている。

テキストで書くと大げさに感じるかもしれないけど(笑)「『オンライン化』って言っても、どうやればいいのか?わからないですよね」と苦労や問題に共感したり、「その方向に進むことはボクも賛成です」って希望や理想に寄り添ってあげることを大切にしている。

お客さんの気持ちに、自分の気持ちをきちんと揃えること。その気持ちを言葉で表現して伝えること。ボクも自然とやっていることだから、特別何かを意識しているわけではないし、テクニックというよりも自然な姿勢なんだけどね。

テキストやトークに自分の気持ちをのせて、感情を言葉で表現して伝える。そうやってお客さんが今感じている気持ちに共感しながら、「希望や理想」「苦労や問題」を共有することはとても大切なことだね。

2. お客さんに問題解決の意識を持たせること

それともうひとつは、お客さん自身のことだけど、「希望や理想」「苦労や問題」を言語化してもらうことで、問題意識を明確に持ってもらうことにもつながる。人間という生き物は、何かひとつのことを考えて、その良し悪しを判断することは難しいんだよね。

この場合は「希望や理想」「苦労や問題」なんだけど、この【理想】と【現実】の2つのものを同時に考えて言語化してもらうことで、お客さん自身が現在ギャップ状態にいることをしっかり認知して、「私はこの問題解決に取り組まないといけない」っていう自覚が頭に浮かび上がってくるんだよね。

お客さんに問題があっても、「その問題を解決したい!」って思わない限りモノは売れないから、このことはよく知っておいてね。太っている人が「やせたい!」と思わない限り、ダイエットが売れないのと同じ、と言ったらわかりやすいかな。

3. お客さんに明るい未来を見せてあげること

あとはお客さんの聞きたいことに丁寧にお答えしていくんだけど、「どうすれば問題解決できるのか?」をわかりやすくお伝えすること。あなたはその道の専門家だから、お客さんが見えてないことがたくさんわかると思うけど、それをわかりやすくお伝えすることがとても重要だね。

お客さんの感情に共感したり、問題解決の方法をわかりやすくお伝えすることで、お客さんの気持ちも開いてくる。そして「私なら、あなたの問題を解決することができますよ。安心してくださいね」という旨のメッセージを伝える。

イメージだけど、お客さんに明るい未来を見せてあげて、今抱えている不安や心配の気持ちも、明るいところに連れて行ってあげる、っていうとわかりやすいかな。それもしっかり自分の言葉でわかりやすく表現しないといけないよ。

上級編になると、お客さんが気づいていない隠れている問題を指摘してパラダイムシフトに導いたり、正式なオーダーをいただく前に実践できることを示してあげたりすると、お客さんからしたら「もうこの人にお願いしよう!」って一択になるんじゃないかな。

難しいことはすることは必要ないけど、ただ、お問合わせにそのまま答えるのではなくて、感情面まで配慮した個客体験としてお届けすること。お客さんに明るい未来を見せてあげて、「私に任せてもらえれば大丈夫ですよ」って気持ちも安心させてあげてほしい。

たくさんのお客さんは、たったひとりのお客さんの集合体ということをいつも忘れてはいけない

今回あなたにやってほしいことは、たったひとりのお客さんに対して提案を考えるということ。

ボク自身も、今は、オンライン化のお客さんの案件は少人数しか請け負っていない。それはオンライン化と言っても、お客さんによって細部がそれぞれ微妙に違うので、たくさんは受けられないから。作業量も多いし、ボク自身も知識やスキルを高めながらの部分もあるから、時間がとてもかかる。

あと、これはポリシーの違いによるかもしれないけど、例えば、10人にセールスするとして、10人一度に同じ提案をする場合もあれば、ひとりひとりに適切で違う提案を10人にするというのもある。どちらが正しいというわけじゃない。

ボクは今、後者だけど、それはオンライン化に関しては過渡期で、不透明の部分もたくさんあるし、お客さんに確実に価値を提供していきたいと思っているから。効率は悪いかもしれないけど、それが今のボクのポリシー。

クチコミデザインの強みのひとつはパーソナライズ(個客体験)だけど、ここ最近成約率100%なのは、こう言ったポリシーの違いなのかもしれない。

「たくさんのお客さんを取りたい」と思うのは、すべてのスモールビジネスオーナーが望んでいること。ただ、たくさんのお客さんは、たったひとりのお客さんの集合体ということをいつも忘れてはいけない。

逆説的だけど、もし、あなたもたったひとりのお客さんに対して提案を考えてみると、たくさんの人たちに売れる道が見えてくるかもしれないよ。

あなたはお客さん全体を見ているかもしれないけど、お客さんにとっては「私のことを大切にしてくれたかどうか?」という個別視点であることを忘れないでほしい。

P.S. トップの写真は小学校以来の書き初めでかっぽうぎ初体験(笑)大人になってこういった機会もないから楽しんでやってみた。

「上善如水(じょうぜんみずのごとし)」は老子の言葉で、意味は「人間の理想的な生き方は、水のように様々な形に変化する柔軟性を持ち、他と争わず、自然に流れるように生きること」ボクが好きな価値観なんだけどね。

妻は「あ〜『上善如水』なつかし〜い!初めて美味しいと思った日本酒〜」なんだって(笑)ウン十年前のことらしいけど、同じ名前の日本酒があるんだね。

P.P.S. 今後の仕事について「何をどうしたらいいのか?わからない・・・」なら、この動画を見てほしい。約2年前に作ったものだけどヒントになると思うよ。

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ABOUTこの記事をかいた人

クチコミデザイン代表 スモールビジネス専門のクチコミマーケッター スモールビジネス専用の新クチコミ理論【フラット・クチコミ】の提唱者。現在までに、小さな会社の経営者や個人起業家を対象に1,000件以上ものクチコミ支援を行っている。