ビジネスモデルをオンライン化する3つのポイント

伊堂寺義則こんにちは、クチコミデザインの伊堂寺義則です。

ここしばらくは「どんな情報を?どう発信するか?」をずっと考えている。というのも、ボクの仕事は『売り方のノウハウ』を伝えることだけど、今は『ビジネスモデルの転換』というより広い領域にも入ってきているから。

ボクは(できる限りの)ビジネスモデルのオンライン化を推奨しているけど、VIPのお客さんたちにはコロナショックが起きる前の昨年から、その重要性や情報をお伝えしてきた。

ビジネスモデルっていうと難しく聞こえるかもしれないけど、ボクなりにシンプルに言ってしまうとポイントは3つだけ。今回はそれをお伝えするので、そのオンライン化についてじっくり考えてほしい。

ビジネスモデルの3つポイント

「なぜ、ビジネスモデルが大切なのか?」その理由は、売り方よりももっとビジネスの根幹の部分にあたるから。もう少しわかりやすい言葉でお伝えすると、

・そのビジネスがこれから広がっていく可能性があるのか?
・十分な収益を生み出せる構造になっているのか?

というのがビジネスモデルの説明になる。たとえ売り方が良くても、収益を生み出しにくかったらそもそも成り立たないからね。

ビジネスモデルの3つポイントは

1. 「お客さん」は誰か?
2. 「売り物」は何か?
3. 「決済と課金」はどうするのか?

ひとつずつ見ていこう

1. 「お客さん」は誰か?

『商圏があるビジネス→商圏がないビジネスへの転換』

今までのお客さんのままでやっていけるのか?それとも、対象のお客さんを変更してビジネスも新しくするのか?これがあなたが最初に再設定しないといけないこと。

スモールビジネスというのは、基本的に【ある特定の属性を持つお客さん】のために存在していることが多いから、<お客さんの数が少ないこと>が特徴になる。いつもここからスタートしてビジネスモデルを考えないといけない。

その時に『商圏があるビジネス』を経営していると、はじめから顧客数の上限が決まってしまって、それ以上増えない。だから、オンライン化を活用して『商圏があるビジネス→商圏がないビジネスへの転換』で顧客数を伸ばしていくことを考えてほしい。

というのも、今みたいにオフラインでの活動に制限が出ている(その可能性が出てくる)と『商圏があるビジネス』は一気にしぼんでしまう。すると商圏の外に出ていってお客さんを見つけてこないといけないけど、そのためにはオンラインを活用するビジネスモデルに転換しないといけない。

ここでは大まかに方向性だけお伝えするけど、自力ではコンテンツマーケティングにチカラを入れて、他力ではマーケットプレイスやジョイントベンチャーの<他者とのコラボレーション>の両輪を上手に使えることが大切になってくる。もちろん紹介やクチコミも含むよ。

ただ、オンラインからの集客を伸ばしていくということは、多くの競合ひしめくところに出ていくことだから、あなたのユニークさをより尖らせておかないといけない。そうでないと市場で埋れてしまうし、キラリと光るものがなければコラボレーションの興味も持ってもらえないからね。

あなたの「お客さん」は誰か?オンラインを活用して『商圏がないビジネスへの転換』の可能性を探ってほしい。

2. 「売り物」は何か?

『サービスモデル→商品モデルへの転換』

次に考えないといけないのは、今までと同じ「商品・サービス」を販売するのか?それとも違うものを販売するのか?その提供方法も含めてね。

ボクのようなイベント業は『サービス』の典型だけど、今はオフラインの活動に制限やリスクがある。じゃあ「オンラインだったら1,000人でもいけるよね?」は物理的には可能だけど、成果を出すのは難しい。

当たり前だけど、ヒューマンタッチが伴う『サービス』は、アナログでもデジタルでも提供できる数と時間に制限が出てくる。特に、オンライン・コミュニケーションはかなりのエネルギーを使うわりに、お客さんの集中力を維持するのは難しいし、ワンクリックで画面を閉じられてしまう。

もちろん個々でみないといけないけど、『サービス』をメインにした事業は今のままだと不利な状況に追い込まれていくとボクは考えている。これは以前の記事にもアップしたけど、『サービスモデル→商品モデルへの転換』がその打開策になる。

オンライン化の最大の問題は「やることが多すぎること」

2020.09.08

物販のところは、以前からEコマースのシステムがあったからイメージしやすいと思うし、素晴らしい機能を備えたものがドンドン出てきている。ただ、どこにでもあるようなコモディティ商品はアピールを工夫しないと売れないけどね。

スモールビジネスは大きな会社と違って専門的なビジネスだから、その知識・スキル・経験をお客さんに教える『デジタルコンテンツ商品』を作ることがオススメ。例えば、フィットネス・インストラクターが教える『ウォーキング動画』とかね(もちろんユニークさがないとダメだよ!)

デジタルコンテンツは一度コストをペイしてしまえば、そのあとはずっと利益を生み出してくれる。そして、今はそれを販売して、管理するウェブサービスも充実して揃ってきている。カメラやマイクとか、ツールへの投資が最初が必要だけどコストが莫大にかかるということはない。

上記の『商圏のないビジネス』と『商品モデル』を掛け合わせると、広がるイメージもつきやすいと思う。それも、どちらもオンラインベースで展開させることを考えるとレバレッジ(テコの原理)がかなり効く。

すべてを『商品』にしないといけないと言いたいわけじゃなくて、できるだけ『商品』を前に置いて『サービス』を後ろに持っていく。そんな「売り物」の転換を吟味してほしい。

3. 「決済と課金」はどうするのか?

『キャッシュのみ→キャッシュレスも併用への転換』

最後は、どうやってお金をいただくのか?「売り物」や「売り方」が変われば、決済と課金方法も変わってくるから再確認の必要がある。手元のキャッシュフローにいつも余裕があるのか?にもかかってくるから、ショートしないように組み立てないといけない。

支払いはたくさんバリエーションがあったほうが良いので、『キャッシュレスも併用』を柔軟に取り入れていってほしい。特に「Stripe」のようなペイメントシステムを導入すると、無料トライアル・一括決済・分割決済・サブスクリプション(定額課金)が好きなように組めるから便利だよ。

あと、これはボクのことだけど、最近はキャッシュを持ち歩くことが少なくて、できるだけキャッシュレスで済ませるようにしている。だから、自分が支払いたいキャッシュレスの選択肢がないと、それが理由で購入しないこともある。頻繁にあるわけじゃないけどね。

あなたもポイントを貯めてたりすると、その決済をよく利用しているんじゃないかな。商品やサービスは気に入ってもらっているのに、支払いの選択肢が少なくてお客さんを落としてしまうなんて勿体無いからね。

ただ、キャッシュレスにもデメリットがあって、入金までにタイムラグがあるし、お客さんがキャンセル申請しやすいというリスクもある。だから、高額な入金の場合は、ボクは銀行振込のキャッシュの方をオススメしている。あくまでも併用が大切。

あと、上記でお伝えした『デジタルコンテンツ商品』との掛け算がわかりやすいけど、『サブスクリプション(定額課金)』が組みやすくなる。毎月々々、計算できる売上が立つほど安心なことはないからね。

ボクのアイデアとしては、低価格な『商品』を前に持ってきてキャッシュレス決済で購入しやすくする。そして高額な『サービス』は後ろに持ってきて銀行振込にすると、バランスよくなると思うよ。

Conceptual image of individuality and different

求められていることは「変化」ではなく「進化」

コロナショックによって、人の消費行動とビジネス環境にパラダイムシフトが起きて、もう元に戻ることはないと言われている。誰にとっても未知の体験で、「これが正解」という答えもないから、自分で試行錯誤しながら進むしかない。

求められていることは「変化」ではなく「進化」。よく例えで、アゲハ蝶が<卵→幼虫→蛹→成虫>ってまったく違う生き物にトランスフォーメーション(変態)していくように、スモールビジネスのビジネスモデルも「進化」すべきタイミングにきている。

ボク自身もそのタイミングだし、その「進化」を目指す人たちを募って一緒に成長していきたい。そういった人たちのことを【クラウドシフター】と呼んで、後々はコミュニティも作っていきたいと、あれこれと準備しているところ。 

ボクたちに近しいお客さんを見ていると、イチバン難しいのは『売り物』を変えることができるかどうか?のところだね。『サービス』中心のお客さんが多いから、『商品』のラインナップを作ることができるかどうか?

そこで今回あなたにやってほしいことは、あなたの『売り物』を進化させることができるかどうか?考えてほしい。『サービス』と『商品』の行き来、『アナログ』と『デジタル』の行き来ができるかどうか?

1. 「お客さん」は誰か?
2. 「売り物」は何か?
3. 「決済と課金」はどうするのか?

今回も話が長くなってしまったけど、この3つポイントをそれぞれ再構築して、あなたのビジネスモデルを進化させてほしい。どこをとっても難易度が高いかもしれないけど、みんな横一線だし大きく飛躍できるチャンスでもあるから、やりがいはあるよね。

P.S. 最近、お客さんのコンピューター類の買い替えのご相談を受けている。今の時代、ビジネスモデルにマッチしたITツールを揃えていくところからがスタートだからね。

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ABOUTこの記事をかいた人

クチコミデザイン代表 スモールビジネス専門のクチコミマーケッター スモールビジネス専用の新クチコミ理論【フラット・クチコミ】の提唱者。現在までに、小さな会社の経営者や個人起業家を対象に1,000件以上ものクチコミ支援を行っている。